高血圧症や狭心症の治療に用いられるカルシウム拮抗薬アダラートの情報がご覧いただけます。現在アダラートを服用中の方も改めてご自分の服用しているお薬について学んでいきましょう。

アダラートの効果が延長したり低血圧になる要因

アダラートはCa拮抗薬とよばれる種類の高血圧症治療薬です。1970年代初頭ドイツのバイエル社が発売して、日本でも古くから高血圧症の治療に使用されています。アダラートはCaチャネルの機能を阻害することで、Caイオンが血管平滑筋内へ入れないようにして、血管を拡張させ、血圧を下げます。アダラートの特徴として、血圧降下作用が強いことが挙げられます。血圧を下げることが治療の目標となる高血圧治療においては、早く確実に目標を達成できる便利な薬となっています。また昔は1日3回の服用が必要でしたが今は徐放性製剤が開発されており1日1回の服用で済みます。副作用としては、低血圧や頭痛などが挙げられます。
アダラ―トの使用で一番問題となるのが、薬物間相互作用によってアダラートの効果が延長したり、効果が増強され低血圧となる可能性あることです。この効果の延長や増強による低血圧を引き起こす要因をここでは解説します。
まず肝臓の代謝酵素CYP3A4の競合です。アダラートの有効成分ニフェジピンはこのCYP3A4で代謝され体内から消失します。もし他に併用している薬剤がCYP3A4で代謝される薬剤であった場合、両者の代謝による消失速度が落ちて、効果が延長したり増強したりすることがあります。このCYP3A4で代謝される薬剤は沢山あるので注意が必要です。
またグレープフルーツの摂取によっても効果の延長、増強が起こります。グレープフルーツに含まれる成分はCYP3A4を不可逆的に阻害します。ですからこれによっても代謝による消失速度が低下します。またグレープフルーツの成分はニフェジピンのもう1つの消失経路であるP糖タンパクも阻害します。これによってより消失速度が低下するのです。