高血圧症や狭心症の治療に用いられるカルシウム拮抗薬アダラートの情報がご覧いただけます。現在アダラートを服用中の方も改めてご自分の服用しているお薬について学んでいきましょう。

アダラートの作用の延長で低血圧が起こる

アダラートは日本で古くから使用されている血圧降下剤です。以前は1日3回の服用が必要でしたが、近年は徐放錠製剤が開発され1日1回の服用で済むようになっています。アダラートの有効成分ニフェジピンはL型カルシウムチャネルの機能を阻害し、Caの細胞内流入を阻止することで血管平滑筋を弛緩させ血管を拡張させ、降圧作用を示します。アダラートは降圧作用の強さが売りの薬であり、即座に血圧を確実に下げたい時には非常に使いやすい薬となっています。それだけ血圧降下作用が強い分、アダラートには副作用も発現しやすいです。この降圧作用の延長で、効果が出すぎると低血圧になってしまう恐れさえあります。低血圧になるとめまい、ふらつきが起こりやすいので、まだ用量設定が確立していない投与初期にはこの低血圧には注意が必要です。また血管拡張効果の延長で、血管が拡張して頭痛が起こることもあります。これは血管拡張が起こることで脳全体の容積に対する血管容積が大きくなり脳実質が圧迫され、痛みを感じるようになります。またその他血管拡張作用の延長で起こる副作用としては、顔面紅潮、歯肉増強、鼻づまり、浮腫などが挙げられます。これら副作用は薬物間相互作用によって増強される可能性があります。アダラートの有効成分ニフェジピンは肝臓の代謝酵素シトクロムP450のサブユニットCYP3A4によって代謝されます。ニフェジピン以外にも、スルホニルウレア系血糖降下薬、HMG-CoA還元酵素阻害薬など多くの薬の代謝を担う代謝酵素です。よってこれを競合すると両者の代謝が滞ってしまい、それぞれの血中濃度が上昇してしまいます。これによりニフェジピンの副作用が発現しやすくなるのです。